あるクリニック開業医のお話です。
自分の欠点を改善していく為にセミナー・講習会の参加をはじめたところ、受講していくうちに時間管理に然り、経営に然り、自分の間違っていた事や自分で想い描く結果が得られないのなら自分の間違いを認めるところから始めなければならないのだと気づかされたそうです。それまでの彼は「スタッフから意見をもらうほど未熟ではない」などと考えており、スタッフから手伝ってくれると申し出てくれていたにも関わらず、自分でやる方が早い・一番正しいと思って断っていたのだとか。自分が一番だと意識こそ変えていかなければならなかったと感じたようです。
そうして自分改革を起こすと決めた彼は、周囲の意見に耳を傾けるように心がけ、手伝ってもらえることは素直にお願いすることにしたようです。この行動こそ、今の彼の生活を手に入れた大きな第一歩だったと確信を得ているといいます。
そしてその確信を裏付けたのは、ミーティング中の出来事だったそうです。彼は自分の中でベストな対処法を挙げ、それが最善策だと思っていたのだが、あるスタッフが提示してくれた案は彼の案をはるかにしのぐ配慮がなされた策だったのだとか。このとき、周囲の意見を取り入れることの大切さを再確認し、自分がまだまだ患者さんの事を考えきれていないという事も再確認させられたそうです。最大限の配慮と心遣いでもって患者さんに向き合う事こそ我々に必要なことだったと彼はいいます。スタッフの可能性に満ちた考えに共感し、彼自身周囲の意見に耳を傾け委ねられるようになったことが組織発展の大きなきっかけとなったように思っているそうです。