コンサルタントを、ドクターと表現するような人々がいます。多くの人々が、病気になる前に、病院を訪れて、ドクターの診察を受けようなどとは、考えないからです。コンサルタントも、同様、社内で問題が起きない限りは、外部のコンサルタントの力を借りようとは、考えないのではないかという意見のもと、「コンサルタントは、ドクターである」というような表現が生まれるのだそうです。最近の話題となっている「AI」が、新たなコンサルタントの石杖を築いていくかもしれないといったような記事を見かける事もありましたが、そのような記事に言える事は、「コンサルタント」とは、いったいどのような概念の在り様によって行われるものなのか、といった価値感としての捉え方の示唆です。「AI」がコンサルタントを行うことは、可能かもしれませんが、本来の「コンサルタント」としての域を、「AI」が網羅できるかというと、完全には出来ないのでないだろうかと思わずにはいられません。多くの人々は、「コンサルタント」というと、社内の問題を解決してくれる役割としてしか考えていないのかもしれませんが、本来の「コンサルタント」としてのあり方の領域は、そのような問題解決を行う事よりも、もっと遙かに広く深くその域があるべきだと考えています。社内に問題があるから、外部のコンサルタントに、力を拝借しようなどという考え方よりも、もっと遠くに目標を設定して、問題解決した、その先の事を考えて、コンサルタントの力を借りながら、新たなエネルギーに変換していくというような発想を持ちたいものです。